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新しい風

表参道へ行った日のことだった。

あるお店で会計へ向かうと

見慣れたイラストが描かれた置きビラを見つけた。

久しく会っていない友人のイラストだった。

そこには初個展、と書いてある。

熱い心を持った人だったので

いつかやるだろうとは思っていた。

だからとうとう個展にまでこぎつけたんだなと嬉しくなった。

僕は連絡先を知らないままだったので

特に伝えることもなく

しばらくの間その日を楽しみにしていた。

顔を出せばきっと驚くだろう。

そして案の定、友人はたいそう驚いた顔をしていた。

ギャラリーにはひっきりなしに人が訪れていた。

その全員に声をかけに行く姿や

熱量をもって自分の作品について語る姿が凛々しい。

懐かしい話に花を咲かせるのは後の機会にし

僕は立ち去った。

 

作品を観ながらもし自分が展示をやるなら

という考えが浮かび始めている。

どんなテーマでやろうか。

そもそも自分は何に関心があるのだろう。

写真で何を伝えたいのだろう。

帰り道も今もずっとそのことで頭がいっぱいである。

一貫してブレない伝えたいことはなんだろう。

 

帰り途中に立ち寄ったevam evaで墨色のコットンシャツを買った。

柔らかな布の美しい服である。

袖を通して第一ボタンまで閉めると

肩の力が抜けつつも背筋が伸びるようであった。

いい服にはひとを育てる力があるかもしれない。

こんなシャツのような人間に成長していきたい。

 

進歩もなく停滞していたここ最近だったが

ここにきて新しい風が吹いている。

どうかこのまま吹いていて欲しい。

なにか今までにできなかったことができそうだ。

 

 

 

 

JUGEMテーマ:写真日記

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